原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」 [アーティスト]

音楽センターCD3枚連続リリースの第二弾、原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」の紹介です。

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シンガーソングライター原田義雄さんの初のソロアルバムになります。ファーストアルバムといってもキャリアは長く、自身が所属するフォークグループ「フリーダム」は1979年結成で、地元岡山や関西を中心に活動されてきました。オリジナル曲の「みんなのうた」「いとし子よ」などは、既に草の根の多くの方々に知られている曲となっています。

原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」(音楽センターCCD901)
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■収録曲
フライデー・レポート(石黒真知子 作詞/原田義雄 作曲)
そのまんま(石黒真知子 作詞/原田義雄 作曲)
人間の歌(山ノ木竹志 作詞・作曲)
畦つけうた(原田義雄 作詞・作曲)
風のうた ユパンキによせて(山ノ木竹志 作詞/原田義雄 作曲)
共に生きる町(金明植 作詞/林光 作曲)
ヨッちゃんの仕事(原田義雄 作詞・作曲)
粉せっけんのうた(原田義雄 作詞・作曲)
みんなのうた(コーラスVer.)(原田義雄 作詞・作曲)
いとし子よ(小森香子 作詞/原田義雄 作曲)
生きているということは(永六輔 作詞/中村八大 作曲)
誇りを胸に(石黒真知子 作詞/林学 作曲)
夢を語るとき(石黒真知子 作詞/原田義雄 作曲)
みんなのうた(ハングルVer.)(原田義雄 作詞・作曲)


原田さんは視覚疾患があり、残念ながら現在は視力をほとんど失ってしまったそうです。でも伸びやかな歌声にはそのことを全く感じさせない明るさや何にも負けない強さを秘めていて、聴く者を一気に虜にしてしまう魅力があります。

今回のアルバムに収録された14曲は、それぞれが原田さんの思いやメッセージをしっかりと伝えていると思います。先日行われた原田さんのソロコンサート(本当に素晴らしいライブでした)で語っていたことも交えながら、曲解説していきたいと思います。

1曲目「フライデー・レポート」は、毎週金曜日にある場所で行われている人権侵害の抗議行動を歌にしたものです。爽やかなアコースティックサウンド(今回のアレンジャー玉木孝治さん、ピアノ・キーボードのシモシュをはじめとしたミュージシャン陣、そして「フリーダム」のメンバーの歌声が全編にわたり、原田作品を非常に高いクォリティーに仕上げています)の中に強いメッセージが込められています。
2曲目「そのまんま」は、底抜けに明るいポップソング。サイモンとガーファンクルを彷彿とさせるような楽しいナンバーです。
3曲目「人間の歌」は、草の根で多くの方々に歌われ何度もレコーディングされてきた山ノ木竹志さんの名曲ですが、原田バージョンはそれらどれよりも新鮮で力強く、大きな感動を呼ぶ「人間讃歌」に仕上がっていると思いました。
4曲目「畦つけうた」は、原田さんが岡山県の蒜山高原に移住し農業に取り組んでいた頃にできた歌。歌声とギター、ピアノ、和太鼓のアンサンブルが“土の感触”さえも感じさせてくれるようなナンバーです。
5曲目「風のうた ユパンキによせて」は、アルゼンチンの伝説の音楽家アタウアルパ・ユパンキに捧げた曲。フォルクローレの要素を取り込んだリズムアレンジは、遠くアルゼンチンの乾いた風や美しい風景を想像させます。
7・8曲目、「ヨっちゃんの仕事」「粉せっけんのうた」は、法改正により障害者の作業所での仕事が立ち行かなくなっている現状を歌った曲です。そんなシリアスな問題も原田さんはコミカルに歌うことで多くの人に問題を提起しています。
9・14曲目「みんなのうた」は、原田さんの代表作のひとつ。ついつい一緒に口ずさみたくなってしまう優しさを帯びたメロディーは、かけがえのない仲間達への思いを昇華さたものなのだとあらためて感じました。今回は共演することとなった小平市のこげら合唱団(障害のある方・家族・歌の好きな一般市民が集う合唱団)との合唱バージョンと、長く交流し友人もいらっしゃるという韓国のハングルバージョンを収録しています。
10曲目「いとし子よ」は、草の根の多くの人々に知られる原田さんの名曲のひとつ。「両手に感じた子どもの重さと地球の重さを等しく想う」というテーマは、3.11後の原発の問題とも被り、全ての親・子にとっての「答え」なのではないかと感じました。いつまでも歌い伝え続けていきたい一曲です。
13曲目「夢を語るとき」は、2012年“ちょっと遅咲きのソロデビュー”を飾った原田さんのイメージに最も近い曲です。自身の年齢や状況に流されることなく、自分の夢に前向きになれる姿勢こそが、原田さんが時折見せる少年のような輝きに繋がっているのだろうなと思いました。(弊社出版物の案内になりますが、この曲は子どものための楽曲や市民の合唱で注目を集めている作編曲家たけよしかずさんの作品集でも紹介されています。)
ちょっと長くなってしまいましたが、このアルバムの魅力が何となくでも伝わりましたでしょうか?


余談になりますが、担当Mこの作品についてはレコーディングの現場に立ち会うことはできなかったのですが、ジャケットやCDブックレット内で使用する写真の撮影(いい感じのジャケットに仕上がったとは思いますがいかがでしょうか!)に同行させていただきました。実は自分が撮った写真も何枚か使用されていますので、ぜひCDを手にとられましたら、そちらもご注目いただければと思います。

話がそれてしまいましたが(^ ^;)、注目の“新人シンガーソングライター”原田義雄さんのライブ・コンサートについては、音楽センターおよびセンタープロが今後手掛けていきますので、出演の要請等ありましたらぜひともお問い合わせいただきますようお願いします。

「夢を語るとき 遅すぎるということはない 大切に大切に 今を生きよう」という原田義雄さんのメッセージ、原田さんのライブで聴いて本当に心を揺さぶられるものがありました。自分も「初心を忘れない」という意味で大切にしていきたいと思います。

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原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」(音楽センターCCD901)
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