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BalalaiQuartet「BalalaiQuartet(ばららいかるてっと)」(ライブ情報あり!) [アーティスト]

前の更新からまた時間がたってしまいました(^ ^;)

今日は音楽センターからデビューした(一見ビジュアル系ですが)超実力派バンドを紹介したいと思います。



BalalaiQuartet「BalalaiQuartet(ばららいかるてっと)」(音楽センターCCD905)
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■収録曲
1.おぉ、白樺(ロシア民謡/B.トロヤノフスキー・E.シャバリーン 編曲)
2.牧神のワルツ(V.アンドレーエフ 作曲)
3.碧い湖を見つめて(V.アファナシエフ 作曲)
4.カリンカ(V.ゴロドフスカヤ 作曲)
5.ノクターン(E.トロスチャンスキー 作曲)
6.グロテスクと瞑想(E.トロスチャンスキー 作曲)
7.Close to you(B.バカラック 作曲)
8.追懐(北川翔 作曲)
9.日陰のまち(北川翔 作曲)
10.iMAя(北川翔 作曲)
11.ESCUALO(A.ピアソラ 作曲)
12.Oblivion(A.ピアソラ 作曲)
13.禿山の一夜(M.ムソルグスキー/北川翔 編曲)


BalalaiQuartetとは、バラライカ奏者の北川翔を中心に、クラシックアコーディオン大田智美、コントラバスバラライカ廣瀬謙・パーカッション(ドラムス)岡山晃久によるアンサンブルグループです。

編成はロシアの伝統楽器とアコーディオン、そしてパーカッション(ドラムス)ということで、今までにまったく無かった組み合わせも特徴です。ロシアのバラライカコンクールで外国人初の一位を穫ったバラライカ北川翔の抜群の演奏力、十代で単身渡欧し実力を養ったクラシックアコーディオンの大田智美。この2トップに、国内では随一のコトラバスバラライカ奏者の廣瀬謙、さまざまなアーティストのサポートで活躍するパーカッション&ドラムス奏者の岡山晃久がリズム隊として支えるアンサンブルは、何度聴いても新鮮な魅力に溢れています。

情熱的で時に激しく、時に心安らかにさせる美しい音色、そして4人の一体感のあるアンサンブルは、聴くものの心を鷲掴みにすること間違い無しです。

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(恒例?の全曲解説させていただきます。)
まず1曲目は「おぉ、白樺」。ロシア民謡ですが、この曲は独特な暗さが全く無く明るく始まる感じは、北の大地に訪れた春〜夏の息吹を感じさせるさわやかな作品です。4人の掛け合いも躍動感に溢れています。2曲目「牧神のワルツ」はちょっと上品なワルツ。緑の中へドライブやピクニックに行く時に聴きたい一曲です。3曲目「碧い湖を見つめて」は、ロシア音楽らしい憂いを感じさせる美しいメロディー。静寂の中の湖の情景を浮かび上がらせるようです。

4曲目の「カリンカ」は、BalalaiQuartetの魅力がいっぱいにつまった、最も盛り上がる曲のひとつとなるでしょう。馴染みのメロディーの早弾きが最高にかっこいいです。5曲目、6曲目は同じトロスチャンスキーの作品ですが、正反対の軸にあるような対照的な組み合わせ。「ノクターン」では切なくなるような美しいメロディーを幾重にもコラージュし、「グロテスクと瞑想」は切れのいいリズムとパッセージが小気味良いです。

7曲目はロシア音楽から離れ、B.バカラックの名曲「Close to you」。バラライカがこんなにもやわらかくやさしい音がするのだということに、どなたも驚くと思います。アコーディオンをはじめ、コントラバスバラライカ、パーカンションの抑揚を抑えた演奏も非常に美しいです。個人的にも一番のおすすめ曲です。

8曲目からBalalaiQuartetのオリジナル(作曲は北川翔)が続きます。はじめて聴いたのに懐かしさを憶える「追懐」、9曲目「日陰のまち」は北川翔さんが留学していたロシアの街の情景なのだろうかと勝手に想像してしまいます。10曲目「iMAя(イマヤ)」は、このアルバムの一番の聴き所。バラライカとコントラバスバラライカが静かに爪弾くところからはじまりますが、アコディーオンの速いパッセージが出てきたところから一変し、呼応するようにパーカッションドラムスがグルーブを次々に繰り出していきます。(サウンドの違いこそあれ)まるでエレクトロニカミュージックのようです。このグルーブの中で炸裂する翔さんのソロは息をのむ程の緊張感に溢れています。

前曲までの圧倒的な演奏力に感嘆している間もなく、さらに彼等の挑戦が続きます。
11・12曲目はどちらもA.ピアソラの作品。言わずと知れたアルゼンチンのバンドネンオン奏者・作曲家の作品。実のところ「ロシアの楽器で」というのは、期待も不安もあったのですが(メンバーの方申し訳ありませんでしたm(_ _)m)、見事に極上のタンゴとして完成されていました!「ESCUALO (鮫)」は、緻密かつ情熱的なピアソラらしい独特のサウンド。本当にかっこいいの一言につきます。「Oblivion (忘却)」は一転して、切なく美しい世界。この2曲を聴いているうちに、A.ピアソラのオリジナルを聴いているのではないかという錯覚にとらわれる程です。

そしてアルバムラストの曲は、ムスログスキーの名曲「禿山の一夜」。ここでも彼等は挑戦の手を抜く事はありませんでした。。 本来オーケストラで演奏される曲ですが、これをたった4人でこれほどまでに重厚に仕上げてしまうというのは驚愕としか言い様がありません。演奏・サウンドとも本当に素晴らしく、正に『前代未聞の四人組』であると思います。


ということで、この凄い四人組の魅力お伝えできましたでしょうか?
とにかく素晴らしい仕上がりのデビューアルバム、ぜひ手にとっていただければと思います。

BalalaiQuartet「BalalaiQuartet(ばららいかるてっと)」(音楽センターCCD905)
試聴・ご購入はこちら

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ところで、私の文章力で本当で伝わっているのでしょうかね(汗)
それを確かめていただける、耳寄りなお知らせです。

8月29日(木)にコンサートがありますので、ぜひいらして下さい!

BalalaiQuartetファーストアルバム発売記念コンサート
日時:2013年8月29日(木)18:30開場/19:00開演
会場:東京文化会館・小ホール
  (〒110-0007 東京都台東区上野公園5-45・JR上野駅公園口正面)
入場料:4,000円(全席指定・税込)
お問い合わせ:
・センタープロ TEL03-3200-4030/FAX03-3207-4561
・音楽センター TEL03-3200-0101/FAX03-3200-0104
 (平日10:00〜18:00・土曜10:00〜13:00受付)

さらに9月26日にもコンサートが予定されています。こちらもぜひ聴き逃さないで下さいね!
日時:2013年9月26日(木)18:30開場/19:00開演
会場:ティアラこうとう・小ホール(東京都江東区・東京メトロ住吉駅徒歩4分)
入場料:4,000円(全席指定・税込)
お問い合わせ:
・音楽センター TEL03-3200-0101/FAX03-3200-0104
・ティアラこうとう TEL03-5624-3333
・東京労音 TEL03-3204-9933
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ミュージカル「華麗なる休暇」 [イベント]

 今日は、間もなく都内で公演されるミュージカル作品について、ご紹介したいと思います。

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 このたび韓国で話題となったミュージカル作品「華麗なる休暇」の東京公演を、音楽センターでもお手伝いすることとなりました。公演日が迫っていますが、素晴らしい作品ですのでぜひご鑑賞いただきますようお願いします。

 「華麗なる休暇」とは、1980年に韓国の光州市で起きた民主化を求め立ち上がった市民を弾圧するための軍事作戦名です。この事件を題材に、韓国内トップクラスの舞台俳優陣とスタッフが結集し制作され、各地で高い評価を得た作品です。

 担当M、韓国で公演されたものをDVDで一足先に鑑賞させていただきました!
 個人的な感想としては、各配役の名演(主演の二人の演技には何度か泣かされました。。)や迫力ある演出・舞台構成、そして何より素晴らしい歌とダンスに圧倒されっぱなしでした。舞台の雰囲気をわかりやすく伝えるとしたら「韓国版レ・ミゼラブル」という感じだと思います。

 韓国の作品ということで、昨今の韓流ブームでドラマのような華やかなイメージが先行するかもしれませんが、この作品はしっかりした本格派のものです。それでいて主演の2人は韓国演劇界の若手(美男美女!)ですので、どの年齢層の方にも十分に楽しんでいただけること間違い無いと思います。
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 今回の公演については、日韓両国の市民が協力により実現しますので、お求めやすい入場料金となっています。また韓国語の公演になりますが、読みやすい字幕が付きますので、韓国語がわからなくても大丈夫です。

 本格的なミュージカル作品を自由席3,500円(指定4,500円)で鑑賞できる機会も、なかなかありませんので、ぜひご覧いただき一人でも多くの方がこの事件を知り、儚くも魅力的な登場人物達から民主主義や人権そして人間の素晴らしさを感じていただければと思います。


ミュージカル“華麗なる休暇”東京公演
日 時:5月31日(金)18:30開演
     6月1日(土)13:00開演/17:30開演(全3回公演)
会 場:ティアラこうとう(江東公会堂)
入場料:指定席 4,500円 自由席 3,500円

ミュージカル“華麗なる休暇”ホームページはこちら

チケットのお問合せはこちらへ!
TEL:03-3200-4030(センタープロ)TEL:03-3200-0101(音楽センター)

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(追記!)
このほどキャストの写真もいただきましたので、特別に公開させていただきます。

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↑主役の二人。韓国演劇界で活躍する実力派です。

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↑他のキャストも大変魅力的でした。若手俳優たちの演技・歌・ダンスをぜひ観にいらして下さい!

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DVD&CD「2012年日本のうたごえ全国交流会 in 広島 PEACE WAVE CONCERT」 [うたごえ]


 今回はDVD&CDがセットになった商品の紹介です。

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 毎年全国のうたごえ合唱団やサークルが集う「日本のうたごえ祭典」。昨年は祭典ではなく「全国交流会」として11月23〜25日に広島市で開催されました。その中の24日に広島市文化交流会館で開催された「ピースウェーブコンサート」を収録したのが、このDVD&CDです。

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DVD&CD「2012年日本のうたごえ全国交流会 in 広島 PEACE WAVE CONCERT」

 この商品はコンサートを主催した日本のうたごえ全国協議会によって企画制作されたもので、出演者や関係者向けのシンプルなものなのですが、関係者のみとするにはもったいない素晴らしい演奏がたくさん収録されています。コンサートに行かなかった方々にもぜひ観て聴いていただきたく、ご紹介いたします。(スペース上、全演奏者・演奏曲についてご紹介できないことをお許し下さい。)


 ステージの最初を飾った『ふるさと〜』は、古くから奏で継いできた民謡・伝統音楽。津軽三味線の名手・川本高虎さんによる「津軽じょんがら節」、篠笛の梶川純司さんとの共演による「音戸の舟歌」と続き、古典芸能の深さ素晴らしさを実感させてくれます。

 『風よ〜』では、広島で活動する[広島ジュニアマリンバアンサブル]と合唱との共演が見られます。小さくかわいらしい子どもたちによるマリンバ(木琴)の演奏は、海外からも出演のオファーがくるというだけあって、ジュニアとは思えないプロ顔負けの演奏を聴かせてくれます。音色の美しさ・アンサンブルの緻密さ楽しさなど、本当に素晴らしいですので、ぜひ映像で楽しんでください!
 続く日本のうたごえ合唱団による「鐘」「石」は作曲家・外山雄三さんの作品。重厚なコーラスが織りなすオーケストレーションは、『広島』から平和への祈りを淡々と、そして力強く伝えています。

 『生きる〜』では、2012年に没50年を迎えたうたごえ運動を代表する作曲家のひとり・荒木栄さんの曲から「星よおまえは」など三曲を演奏。荒木さんが曲にして残した“人間ひとりひとりが持っている強さや優しさ”に溢れた音楽世界にふれる事ができます。

 担当Mが特に推薦させていただきたいのが、特別ゲストの[ナターシャ・グジー&井上鑑]のプログラム。ウクライナ出身の歌姫ナターシャ・グジーさんとアレンジャー・プロデューサーとして活躍する井上鑑さんのピアノによる演奏は息をのむ程の美しさです。チェルノブイリで被爆した彼女が『広島』という地で、そして今も続いている福島第一原発の人災という状況の中で演奏する姿は、本当に心を打つものだと思います。

 そしてコンサート終盤の演奏は[共に生きる街合唱団]。開催地広島を中心につながってできた合唱団による「生きる」「ふるさとの山影」「町」のうたごえで、心あたたかくステージを締めくくっています。

 駆け足で紹介させていただきましたが、全編に渡りプロ・アマチュア問わず歌っている方々・演奏している方の豊かな表情がしっかりとらえられていて、ここでも音楽の素晴らしさを実感することができました。まだ「うたごえ」の魅力をご存知ない方にもぜひ観ていただきたい作品です。

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■収録曲
ふるさと〜(※1)
津軽じょんがら節(三味線独奏:川本高虎)
音戸の舟唄(篠笛:梶川純司/三味線:川本高虎)
おろち(和太鼓演奏:慈音)

風よ〜
◆作業所で働く仲間たち&応援団(指揮:山本忠生)
もっと高く
◆広島ジュニアマリンバアンサンブル
歌劇「フィガロの結婚」より序曲(モーツァルト)
情熱大陸
瑶族舞曲
クマーナ(※2)
◆日本のうたごえ合唱団(指揮:守屋博之/ピアノ:門万沙子)
鐘・石(ピアノと合唱による「炎の歌」より)
REQUIEM "HIROSHIMA"(佐村河内守)
早春(合唱組曲「自由なる朝へ」より)

◆シングアウト/山上茂典とその一座
心つなごう

◆コンサート特別合唱団(指揮:金井誠/ピアノ:吉田桂子)
風よふるさとよ
人間の歌

生きる〜
荒木栄没50周年企画
◆全国女声合唱
(指揮:山本恵三/ピアノ:山下和子/バイオリン:杉本陽子/チェロ:和田有子)
星よおまえは
五月のうた
◆全国男声合唱
(ソロ:渡辺一利/指揮:守屋博之/アコーディオン:松永勇次・前田英・浦田伊佐雄)
地底の歌

◆特別ゲスト ナターシャ・グジー&井上鑑 
Le Plonguer
白い翼
遥かに遠い空(※3)

◆共に生きる街合唱団(ピアノ:小林康浩)
生きる(指揮:藤井幸枝)
ふるさとの山影(指揮:渡辺享則)
町(指揮:西恒人/アコーディオン:前田英/ギター:山上茂典)

心つなごう〜
会場のみなさんとご一緒に
心つなごう(山上茂典とその一座)

※1:CDには収録されません
※2:「クマーナ」はDVDには収録されていません。CDには「クマーナ」のみ収録されています。
※3:CDには「遥かに遠い空」のみ収録されています。

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DVD&CD「2012年日本のうたごえ全国交流会 in 広島 PEACE WAVE
CONCERT」をぜひ観てみませんか?
ご購入はこちら
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DVD・Blu-Ray 「Cahier:(カイエ)・井上頼豊 生誕100周年記念チェロコンサート 」 [クラシック]


久々の更新です。
今回はCDではなく、映像作品(DVD・Blu-Ray)の紹介です。

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日本のクラシック音楽の黎明期に活躍した音楽家のひとりで、チェロ奏者の井上頼豊さんという方がいます。井上頼豊さんは有名な演奏家であっただけでなく音楽教育者としても活躍し、多くの演奏家・市民音楽家を育成したことでも知られています。2012年は井上頼豊さんの生誕100年ということで(残念ながら1996年に亡くなられています)、その業績を讃え多くの方に愛されたその人柄を偲ぶ音楽会が2012年11月に2日間にわたり行われました。このDVD・Blu-Rayはその演奏会の模様を収めた作品となります。


DVD「Cahier:(カイエ)・井上頼豊 生誕100周年記念チェロコンサート 」
Blu-Ray(ブルーレイ)「Cahier:(カイエ)・井上頼豊 生誕100周年記念チェロコンサート 」
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この演奏会に出演したのは、国内外でトップ演奏家として活躍する錚々たる面々(下記参照)です。これだけのメンバーが一同に介するということはなかなかないことと思います。

[出演者](敬称省略させていただきました・順不同)
音楽監督・作曲・編曲・アコーディオン:井上鑑、チェロ:苅田雅治/迫本章子/金丸晃子/中田有/長谷川陽子/竹花加奈子/鈴木秀美/小川剛一郎/浦川うらら/久良木夏海/山本裕康/榊原彩/古川展生/渡辺方子/松浦健太郎/銅銀久弥、ピアノ:相崎智子/戸梶江吏子/村上弦一郎、ヴァイオリン:大谷康子/齋藤真知亜、ヴィオラ:百武由紀、合唱指揮:守屋博之、バリトン:今村肇、合唱:中央合唱団元常任班、アコーディオン:松永勇次

どの演奏も凛とした緊張感と穏やかな包容力に溢れ、「音楽」と「平和」を愛した井上頼豊さんの人柄が会場全体に投影されているような雰囲気のコンサートであったと伺っています。

担当Mのおすすめ(全曲素晴らしく、全ておすすめなのですが。。)は、2日目のラストの演奏曲でチェロ奏者16人による「鳥の歌」。井上頼豊さんの手ほどきを受け今や巨匠となったお弟子さんたちが、美しく儚い旋律を重厚にそして柔らかに奏で、聴く者の心にどこまでも染みていくように感じました。

[収録曲]
2012/11/18 自由学園明日館 講堂
1.カザルス/鳥の歌(アコーディオン 井上鑑)
2.林学/ふくろうの唄(チェロ:浦川うらら、中田有)
3.木下そんき/みぞれの唄(チェロ:倉木夏海 ピアノ:相崎智子)
4.木下そんき/野っ原をかけろ(チェロ:倉木夏海 ピアノ:相崎智子)
5.たかひらつぐゆき/チェロの為の民話(抜粋)(チェロ:松浦健太郎 ピアノ:相崎智子)
6.カザルス/鳥の歌(井上鑑編曲 合唱:中央合唱団元常任班 ピアノ:戸梶江吏子 アコーディオン:松永勇次 バリトン:今村肇 指揮:守谷博之)
7.聖なる湖バイカル(訳詞 井上頼豊 合唱:中央合唱団元常任班 ピアノ:戸梶江吏子 アコーディオン:松永勇次 バリトン:今村肇 指揮:守谷博之)
8.バイカル湖のほとり(訳詞・編曲 井上頼豊 合唱:中央合唱団元常任班 ピアノ:戸梶江吏子 アコーディオン:松永勇次 バリトン:今村肇 指揮:守谷博之)
9.尾崎宗吉/夜の歌(チェロ:金丸晶子 ピアノ 村上弦一郎)

2012/11/19 TOPPAN HALL(トッパンホール)
1.ショスタコーヴィチ/弦楽四重奏曲第8番 クヮトロ・ピアチェーリ(1stVl:大谷康子 2ndVl:齋藤真知亜 Va:百武由紀 Vc:苅田雅治)
2.ベートーヴェン/チェロソナタ第4番(チェロ:金丸晃子 ピアノ:村上弦一郎)
3.J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第5番(チェロ:鈴木秀美)
4.ソッリマ/アローン(チェロ:古川展生 ピアノ:村上弦一郎)
5.外山雄三/こもりうた(チェロ:古川展生 ピアノ:村上弦一郎)
6.ラフマニノフ/ヴォカリース(チェロ:渡辺方子 ピアノ:村上弦一郎)
7.プロコフィエフ/マーチ(チェロ:渡辺方子 ピアノ:村上弦一郎)
8.ポッパー/レクイエム(チェロ:小川剛一郎/銅銀久弥/山本裕康 ピアノ:村上弦一郎)
9.井上鑑/Prima o poi(チェロアンサンブル 井上鑑編曲)(チェロアンサンブル 苅田雅治/迫本章子/金丸晃子/中田有/長谷川陽子/竹花加奈子/小川剛一郎/浦川うらら/銅銀久弥/渡辺方子/松浦健太郎/榊原彩/鈴木秀美/久良木夏海/古川展生/山本裕康)
10.カザルス/鳥の歌(チェロアンサンブル 井上鑑編曲)(チェロアンサンブル 苅田雅治/迫本章子/金丸晃子/中田有/長谷川陽子/竹花加奈子/鈴木秀美/小川剛一郎/浦川うらら/久良木夏海/山本裕康/榊原彩/古川展生/渡辺方子/松浦健太郎/銅銀久弥)

戦後の廃虚の中から、人間ひとりひとりが創り出すことのできる芸術の素晴らしさを演奏・音楽教育を通じて高め広めてきた井上頼豊さんをトリビュートしたこのコンサート、グローバリゼーションや原発などにより人間文化の破壊の危機に瀕しているこの時代だからこそ、クラシック音楽のファンのみならず、音楽を愛する全ての方に観て聴いていただきたい一本です。


追記:
今回DVD版でだけではなく、Blu-Ray(ブルーレイ)版も発売しています。もちろんDVD版でも音・映像ともに素晴しいクォリティーで鑑賞いただけますが、Blu-Ray版だとさらに、さらに臨場感溢れる音質・美しい画質でご覧になることができます。特にチェロやピアノのようなアコースティックな楽器では、音の響きの深みや余韻の減衰などが本当に美しいです。Blu-Rayデッキを既にお持ちの方、これから対応機器の入手をご検討されている方、ぜひBlu-Ray版でお楽しみになることをおすすめします。

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DVD「Cahier:(カイエ)・井上頼豊 生誕100周年記念チェロコンサート 」
ご購入はこちらから

Blu-Ray(ブルーレイ)「Cahier:(カイエ)・井上頼豊 生誕100周年記念チェロコンサート 」
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CD・井上頼豊「日本のチェロ曲半世紀」
試聴・ご購入はこちら
日本を代表するチェリスト井上頼豊氏が、日本人作曲のチェロ曲を演奏した作品集(CD2枚組)。

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季刊リトケイ(離島経済新聞社)でCD「花」「樹」が紹介されました。 [沖縄民謡&ポップス]


担当Mです。
今日はCDの紹介ではないですm(_ _)m

以前こちらで紹介させていただいた、CDこどもたちに贈る沖縄の歌「花」および「樹」ですが、離島経済新聞社刊行の季刊リトケイNo.4(2012 AUTUMN)の紙面にて紹介していただきました。

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「一挙公開リトケイ、島40ソング!」というページで、おすすめ曲を推薦してほしいとのことで簡単にコメントさせていただきました。推薦者も紹介ということで、小生と音楽センター大野とともに(図々しくも本人写真付!)アーティストの方々に並んで掲載されております。

担当Mは『樹』より大工哲弘さんの「与那国ションカネー」、また音楽センター大野は『花』より大城蘭さんの「月ぬ美しゃ」を推薦させていただきました。

他の記事も含めどのページも大変興味深いですので、ぜひお読みになって下さい。

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離島経済新聞社のHP
詳しくはこちら

季刊リトケイvol.4
詳しくはこちら

CDこどもたちへ贈る沖縄の歌「花」「樹」ぜひお聴き下さい。
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詳しくはこちら

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詳しくはこちら

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太田真季「あなたへのLullaby(ララバイ)」 [アーティスト]

音楽センターCD3枚連続リリースの第三弾、太田真季「あなたへのLullaby(ララバイ)」の紹介です。

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お読みになっている方に質問ですが、太田真季さんというシンガーをご存知でしょうか?
当ブログをお読みになっているということで、既にご存知の方もいらっしゃると思います。もし今日はじめて耳にしたということでしたら、ぜひ最後までお読みになり、その美しい歌声に触れて(試聴)いただければと思います。

太田真季「あなたへのLullaby(ララバイ)」(音楽センターCCD902)
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□収録曲
1.さくらんぼの実る頃(作詞:Jean-Baptiste Clement/作曲:Antoine Renard/日本語詞:山ノ木竹志)
2. Time To Say Goodbye(Con te partiro)(作詞:Francesco Sartori/作曲:Luio Quarantotto/日本語詞:安藤由布樹)
3-5. 母三章 詩画集「風の旅」より 3つの母のうた(作詞:星野富弘/作曲:武義和)
 ばら
 きく
 たった一度だけ 〜なずな〜
6. 星ものがたり(作詞:さいとうのりお/作曲:武義和)
7. 黒いひとみ(Dark Eyes)(ロシア民謡/日本語詞:近藤玲二)
8. 何という胸の痛みだろうか(作詞・作曲:Violeta Parra/訳詞:上田達生)
9. わが心のアランフェス(作詞:Guy Bontempelli/作曲:Joaquin Rodrigo/訳詞:広川あけみ)
10. ふきのとう(作詞:門倉さとし/作曲:林学)
11. 樫の樹(作詞:Michail Vasil'evich Isakovsky/作曲:Matvei Blanter/訳詞:井上頼豊)
12. ねんねのお父さ(津軽地方の民謡)
13. おろろんおろろん(天草地方の民謡)
14. てぃんさぐぬ花(沖縄地方の民謡)
15. 私の子どもたちへ(作詞・作曲:笠木透)
16. やさしかったひとに(原詩:野長瀬正夫/作詞:山元清多/作曲:林光)
17. 翼(作詞・作曲:武満徹)

ソプラノシンガー太田真季さんの7枚目のオリジナルアルバムになります。そして今回は歌手生活40周年の記念作品でもあります。実は担当M、こちらのアルバムの制作スタッフを務めさせていただきました作品ですので、今回も思い入れたっぷり(すいません)に紹介させていただきます!

担当M、仕事として制作にかかわりましたが、過去のアルバムも含め、その美しいハイトーンヴォイスに、そして繊細な表現力に打ちのめされ、ipodに入れよく聴いている程です。レコーディングにも立ち会いましたので、制作秘話も含め曲解説させていただきます。


1曲目「さくらんぼの実る頃」は有名なシャンソン曲。近年ではスタジオジブリの「紅の豚」(宮崎駿監督)の挿入歌にもなった曲ですね。アルバム全体にわたってですが、バッキングにピアノ(後藤寿美)、ギター(田嶌道生)、ウッドベース(水野俊介)、アコーディオン(大田智美)のみの編成で、生音のゆったりとしたアンサンブルにこだわったアレンジになっています。この曲もそうしたゆったり感が心地良く、そして切ない一曲です。

2曲目「Time To Say Goodbye(Con te partiro)」は、サラ・ブライトマン、アンドレア・ボッチェリーニが歌い世界的に大ヒットした曲。真季さんバージョンはそれらに全く引けをとらない仕上がりで、その歌唱力に圧倒されること間違い無しです。今回は安藤由布樹さんによる素敵な日本語詞で歌っていますので、この曲が好きな方には特に聴いていただきたいです。

3〜5曲目「母三章」は、画家で詩人の星野富弘さんの詩に作曲家の武義和さんが美しいメロディーとピアノ伴奏をつけた作品です。繊細な表現力がより楽曲の魅力を引き出していると思います。

6曲目「星ものがたり」は、シングル発売ができるのならぜひしたい(といっても予定はないのですがm(_ _)m)一曲。さいとうのりおさん作詞・武義和さん作曲で、人々の織りなす人生の模様を星空になぞらえた、本当に美しい曲です。

7曲目「黒いひとみ(Dark Eyes)」、8曲目「何という胸の痛みだろうか」、9曲目「わが心のアランフェス」、11曲目「樫の樹」と世界の名曲が続きます。真季さんの日本の歌も素晴らしいですが、外国曲はさらに素晴らしく、どの曲も異国情緒溢れる仕上がりとなっています。特に今注目の若手アコーディオン奏者、大田智美さんのソロが光る「黒いひとみ」はかなりのお薦めです。

10曲目「ふきのとう」は、作詞・門倉さとしさん、作曲・林学さんの作品。粉雪のように繊細なピアノ(編曲・林光)と真季さんの凛としたボーカルが印象深い一曲で、詞のテーマとなったある家族の生きる様を雪景色に投影しているかのようです。

12〜14曲目は日本の民謡・わらべ歌で、「ねんねのお父さ」(津軽地方)、「おろろんおろろん」(天草地方)「てぃんさぐぬ花」(沖縄地方)が並びます。後藤寿美さんによるシンプルながらも深みあるアレンジも聴きどころです。担当Mのお気に入りは、水野俊介さんのジャズベースがカッコいい「おろろんおろろん」です。

15曲目「私の子どもたちへ」は、シンガーソングライター笠木透さんの代表曲のひとつですが、今回は朗読と歌とすることで、よりメッセージ性の高い一曲になりました。この曲を選ばれたのは、東日本大震災の鎮魂や原発被害への思いがあってとのことでしたが、聴いた方が故郷の自然の美しさ・大切さを今一度思い直していただけたら、スタッフとしても嬉しい限りです。

16曲目「やさしかったひとに」は、昨年惜しくも亡くなられた作曲家、林光さんの作品。この曲のレコーディングに立ち会わせていただいた時、あまりにも素晴らしい曲で心震えるほどに感動したことを覚えています。物語のような歌詞も素敵です。

アルバムのラストの17曲目「翼」は、ニュース23のエンディングテーマ曲にもなった武満徹さんの作品。田嶌道生さんのボサノバ調アレンジが心地良く、できることなら本当の空旅で聴きたいナンバーです。


ということで、思い入れたっぷりに解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか? 太田真季さんも「キャリアの中で最も好きなアルバム」と言っていただいていると伺っていますので、ぜひご一聴いただければと思います。


[太田真季プロフィール]
函館市出身。フォルクローレ・グループ“アンサンブルケーナ”のボーカルを経て、1984年よりソロシンガーとしてデビュー。音楽センターより6枚のアルバムを発表。日本の叙情歌、ヨーロッパの歌曲、ロシア民謡、フォルクローレ、ポップス〜ミュージカルナンバーなど幅広いジャンルにわたり、美しいハイトーンヴォイスと豊かな表現力が共感を呼んでいます。また、地域の合唱団とのジョイントコンサートや小会場でのサロンコンサートなど、様々な形のコンサート活動も意欲的に行っている。

追記:
ところで担当Mが制作でかかわりましたのは、ジャケット写真やパッケージなどのアートディレクションで、素晴らしいフォトグラファーさん・デザイナーさんとお仕事することができました。アルバムのイメージに合った仕上がりになったと思いますので、こちらにも注目いただければと思います。(すいません、思い入れあり過ぎでm(_ _)m)

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太田真季「あなたへのLullaby(ララバイ)」(音楽センターCCD902)
試聴・ご購入はこちらから

太田真季のライブ・コンサートのお問い合わせは
こちらまで(センタープロのページにリンクします)

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原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」 [アーティスト]

音楽センターCD3枚連続リリースの第二弾、原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」の紹介です。

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シンガーソングライター原田義雄さんの初のソロアルバムになります。ファーストアルバムといってもキャリアは長く、自身が所属するフォークグループ「フリーダム」は1979年結成で、地元岡山や関西を中心に活動されてきました。オリジナル曲の「みんなのうた」「いとし子よ」などは、既に草の根の多くの方々に知られている曲となっています。

原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」(音楽センターCCD901)
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■収録曲
フライデー・レポート(石黒真知子 作詞/原田義雄 作曲)
そのまんま(石黒真知子 作詞/原田義雄 作曲)
人間の歌(山ノ木竹志 作詞・作曲)
畦つけうた(原田義雄 作詞・作曲)
風のうた ユパンキによせて(山ノ木竹志 作詞/原田義雄 作曲)
共に生きる町(金明植 作詞/林光 作曲)
ヨッちゃんの仕事(原田義雄 作詞・作曲)
粉せっけんのうた(原田義雄 作詞・作曲)
みんなのうた(コーラスVer.)(原田義雄 作詞・作曲)
いとし子よ(小森香子 作詞/原田義雄 作曲)
生きているということは(永六輔 作詞/中村八大 作曲)
誇りを胸に(石黒真知子 作詞/林学 作曲)
夢を語るとき(石黒真知子 作詞/原田義雄 作曲)
みんなのうた(ハングルVer.)(原田義雄 作詞・作曲)


原田さんは視覚疾患があり、残念ながら現在は視力をほとんど失ってしまったそうです。でも伸びやかな歌声にはそのことを全く感じさせない明るさや何にも負けない強さを秘めていて、聴く者を一気に虜にしてしまう魅力があります。

今回のアルバムに収録された14曲は、それぞれが原田さんの思いやメッセージをしっかりと伝えていると思います。先日行われた原田さんのソロコンサート(本当に素晴らしいライブでした)で語っていたことも交えながら、曲解説していきたいと思います。

1曲目「フライデー・レポート」は、毎週金曜日にある場所で行われている人権侵害の抗議行動を歌にしたものです。爽やかなアコースティックサウンド(今回のアレンジャー玉木孝治さん、ピアノ・キーボードのシモシュをはじめとしたミュージシャン陣、そして「フリーダム」のメンバーの歌声が全編にわたり、原田作品を非常に高いクォリティーに仕上げています)の中に強いメッセージが込められています。
2曲目「そのまんま」は、底抜けに明るいポップソング。サイモンとガーファンクルを彷彿とさせるような楽しいナンバーです。
3曲目「人間の歌」は、草の根で多くの方々に歌われ何度もレコーディングされてきた山ノ木竹志さんの名曲ですが、原田バージョンはそれらどれよりも新鮮で力強く、大きな感動を呼ぶ「人間讃歌」に仕上がっていると思いました。
4曲目「畦つけうた」は、原田さんが岡山県の蒜山高原に移住し農業に取り組んでいた頃にできた歌。歌声とギター、ピアノ、和太鼓のアンサンブルが“土の感触”さえも感じさせてくれるようなナンバーです。
5曲目「風のうた ユパンキによせて」は、アルゼンチンの伝説の音楽家アタウアルパ・ユパンキに捧げた曲。フォルクローレの要素を取り込んだリズムアレンジは、遠くアルゼンチンの乾いた風や美しい風景を想像させます。
7・8曲目、「ヨっちゃんの仕事」「粉せっけんのうた」は、法改正により障害者の作業所での仕事が立ち行かなくなっている現状を歌った曲です。そんなシリアスな問題も原田さんはコミカルに歌うことで多くの人に問題を提起しています。
9・14曲目「みんなのうた」は、原田さんの代表作のひとつ。ついつい一緒に口ずさみたくなってしまう優しさを帯びたメロディーは、かけがえのない仲間達への思いを昇華さたものなのだとあらためて感じました。今回は共演することとなった小平市のこげら合唱団(障害のある方・家族・歌の好きな一般市民が集う合唱団)との合唱バージョンと、長く交流し友人もいらっしゃるという韓国のハングルバージョンを収録しています。
10曲目「いとし子よ」は、草の根の多くの人々に知られる原田さんの名曲のひとつ。「両手に感じた子どもの重さと地球の重さを等しく想う」というテーマは、3.11後の原発の問題とも被り、全ての親・子にとっての「答え」なのではないかと感じました。いつまでも歌い伝え続けていきたい一曲です。
13曲目「夢を語るとき」は、2012年“ちょっと遅咲きのソロデビュー”を飾った原田さんのイメージに最も近い曲です。自身の年齢や状況に流されることなく、自分の夢に前向きになれる姿勢こそが、原田さんが時折見せる少年のような輝きに繋がっているのだろうなと思いました。(弊社出版物の案内になりますが、この曲は子どものための楽曲や市民の合唱で注目を集めている作編曲家たけよしかずさんの作品集でも紹介されています。)
ちょっと長くなってしまいましたが、このアルバムの魅力が何となくでも伝わりましたでしょうか?


余談になりますが、担当Mこの作品についてはレコーディングの現場に立ち会うことはできなかったのですが、ジャケットやCDブックレット内で使用する写真の撮影(いい感じのジャケットに仕上がったとは思いますがいかがでしょうか!)に同行させていただきました。実は自分が撮った写真も何枚か使用されていますので、ぜひCDを手にとられましたら、そちらもご注目いただければと思います。

話がそれてしまいましたが(^ ^;)、注目の“新人シンガーソングライター”原田義雄さんのライブ・コンサートについては、音楽センターおよびセンタープロが今後手掛けていきますので、出演の要請等ありましたらぜひともお問い合わせいただきますようお願いします。

「夢を語るとき 遅すぎるということはない 大切に大切に 今を生きよう」という原田義雄さんのメッセージ、原田さんのライブで聴いて本当に心を揺さぶられるものがありました。自分も「初心を忘れない」という意味で大切にしていきたいと思います。

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原田義雄「夢を語るとき 原やんのうた」(音楽センターCCD901)
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原田義雄「夢を語るとき」が掲載されている
楽譜集・たけよしかず作品集「さあ耳をすまして」詳しくはこちら

原田義雄のライブ・コンサートのお問い合わせは
こちらまで

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佐藤正信とほうねん座「心を紡ぐ 東北の民謡」 [民謡]

当社では、8月より9月にかけて3枚のCDを立て続けにリリースさせていただきました! 音楽センター渾身のおすすめ作品ばかりですので、ぜひよろしくお願いします。もちろんこちらのブログでも順に紹介させていただきますね。

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今回紹介するのは「民謡」のCDになります。古くから継承されてきた音楽ですが、レコーディングしたばかりのとても新鮮な音源です。そして、このCDは「東北地方のとある場所」で録音制作されたものであることも今回お伝えしたいと思います。

佐藤正信とほうねん座「心を紡ぐ 東北の民謡」(音楽センターCCD900)
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収録曲
1.詰(つめ)木石(きいし)節(北海道民謡)
海の仕事唄(2-5)
2.銭(ぜに)吹き唄(宮城県民謡)
3.さいたら節(宮城県民謡)
4.遠島(としま)甚句(旧節)(宮城県民謡)
5.唄い上げ(宮城県民謡)
6.えんころ節(宮城県民謡)
7.畦(くろ)打ち唄(宮城県民謡)
8.北上川櫓(ろ)こぎ唄(宮城県民謡)
9.石切唄(山形県民謡)
10.最上川船唄(山形県民謡)
11. 相馬(そうま)土搗(どつ)き唄(福島県民謡)
12. 宮城長持ち唄(宮城県民謡)
13. さんさ時雨(しぐれ)(宮城県民謡)
14. 仙台松坂(宮城県民謡)
15. 南部牛追唄(岩手県民謡)
16. 夏の山唄(宮城県民謡)
スペシャルトラック
17.キビタキの森(宮田耕八朗 作曲および演奏)

このCDを収録した場所とは、宮城県七ヶ浜町にある七ヶ浜国際村ホールです。2011年3月11日におきた東日本大震災では七ヶ浜町も甚大な被害を受けました。このホールは高台にあったため、津波の被害から逃れられたそうです。そして800人もの方々の避難所にもなったということでした。

レコーディングが行われた2012年6月、ホールのある建物から津波にさらわれ土台だけになってしまった家々が見下ろせ、そこにはたくさんのヒナゲシが咲いていたそうです。

このCDの企画は、一本の電話からはじまりました。被災した方(特にお年寄り)に聴かせられるような民謡のCDはないのかというお問い合わせでした。被災当時、アーティスト・演奏家の方々によるボランティア演奏は数多く行われていましたが、民謡のような伝統音楽はあまり多くなかったということでした。そして弊社代表自ら「とにかく被災したお年寄りの方にプレゼントできるものをつくりたい!」と制作にとりかかりました。

宮城県で民謡を中心とした芸能集団として長年活動されている佐藤正信さんとほうねん座の皆さんとCDをつくることになりました。そしてレコーディングの場所をさがしていった結果、七ヶ浜国際村ホールに辿り着いたということです。

このCDのサウンドはいたってシンプル(唄いと囃子を中心とした演奏が淡々と続いていきます)で、お祭りのような賑やかさはありません。ですが、そのスタイルこそが東北の伝統音楽の中にある人々の内に秘めた強さ・美しさを表現していると思います。佐藤正信さんとほうねん座の演奏は、そんな「東北魂」が時に厳しく美しい風景の中どこまでも響き続けるようで、静かに心震わせる一枚になりました。

担当Mは今まで日本の民謡をあまり聴くことが無かったですが、完成したこのCDを聴いてアイルランドのケルト音楽に非常に近く、それらと同じもしくはそれ以上の感動を秘めていると感じました。
ケルト音楽には、男性もしくは女性が一人(無伴奏)で5〜10分以上も淡々と歌い続ける曲がいくつもあります。佐藤正信さんの歌う「東北の仕事唄」も、ほぼ無伴奏のようなかたちで淡々と長い時間唄い語り、その精神を紡いでいきます。これは長い間鍛えられ熟成させてきた類い稀な技術と強い精神性がなければ、到底表現できないものだと思います。そんな「うたごえ」に触れられるというだけでもこのCDを聴く価値は非常に高いと思います。

また、スペシャルトラックとして尺八の大家・宮田耕八朗さんの作曲・演奏の作品「キビタキの森」も収録しています。こちらは那須山麓の森をテーマに尺八と箏が織りなす非常に美しい曲です。

いにしえの昔から東北地方の方々が、海や山そして里で仕事をしながら、風景を人生をふるさとを紡いできたネイティブ(根源的)な労働歌の中に自然の厳しさや美しさを感じ、その歌詞ひとつひとつにふるさとの情景をイメージしながら聴きました。このような素晴らしいCDを出せたことは、本当に嬉しい限りです。そして、このCDをより多くの方にそして被災した方々に贈ることができたらと考えています。ぜひ一度聴いていただきますようお願いします。

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CD「心を紡ぐ 東北の民謡」佐藤正和とほうねん座(音楽センターCCD900)
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このCDを聴いていただいた方々から、多くの反響をいただいています。
「東北地方出身の亡くなった父が、このCDに入っている曲をよく歌っていました。このCDで父の偉大さをあらためて知りました...」
聴かれた方、ぜひご感想をお待ちしています。
こちらまで

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コンピレーションCD「こどもたちへ贈る沖縄の歌② 樹」 [沖縄民謡&ポップス]

前回紹介させていただいた、担当Mが選曲からパッケージまでかかわりました(!)コンピレーションCD「〜② 樹」の紹介です。(またも不定期更新で申し訳ありませんm(_ _)m)

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収録曲
1. 童神(古謝美佐子 作詞/佐原一哉 作曲/古謝美佐子 歌)
2. 三村節(沖縄本島わらべうた/垣花暁子 歌)
3. 与那国ぬ猫小(八重山民謡/寿[kotobuki] 歌)
4. じんじん(那覇わらべうた/嵯峨美雅子 歌)
5. てぃんさぐぬ花(本島わらべうた/嵯峨美雅子 歌)
6. 涙そうそう(森山良子 作詞/BEGIN 作曲/雨宮知子 歌)
7. さとうきび畑(寺島尚彦 作詞・作曲/大友宣子 歌)
8. 島々清しゃ(久米仁 作詞/普久原恒勇 作曲/ツゥンダラーズ 歌)
9. 気張りヨー(川門正彦 作詞・作曲/川門正彦 歌)
10. 行きゅんにゃ加那節(奄美民謡/RIKKI 歌)
11. パニパニクイチャー(下地暁 作詞・作曲/下地暁+パニパニ娘 歌)
12. 芭蕉布(吉川安一 作詞/普久原恒勇 作曲/普天間かおり 歌)
13. 望郷哀歌(上原直彦 作詞/照屋林賢 作曲/大工哲弘 歌)
14. 与那国ションカネー(八重山民謡/大工哲弘 歌)
15. アメイジング・グレイス(Newton John 作詞/Carrel James P, Layton David S 作曲/大城蘭 歌)

前回に引き続き、制作者(担当M)自ら聴きどころなどを解説させていただきますね。(この場をかりまして楽曲提供していただきましたアーティストの皆様には御礼申し上げます。)

『樹』の1曲目を飾るのは、古謝美佐子「童神」。沖縄を代表するヴォーカルグループのネーネーズのリーダーを経て、ソロ活動や坂本龍一とのコラボレーションなどでも有名な古謝さんの名曲です。作品が発表されたのは'97年ですが、以来現在にいたるまで数多くのアーティストにカヴァーされ、多くの人の心をとらえ続けるすごい力を持った曲です。
4曲目の嵯峨美雅子「じんじん」は、那覇のわらべうたと童謡「ほたるこい」を組み合わせた面白いアレンジが特徴です。このコンピレーションのテーマどおり、こどもたちにぜひ覚えてうたってほしい一曲です。6曲目「涙そうそう」は童謡シンガーの雨宮知子が歌ったものを収録しました。ストリングスアレンジとまっすぐなヴォーカルか印象的な楽曲です。7曲目の大友宣子「さとうきび畑」は、ハープ音とシンセパット音のみのシンプルな編曲ですが、平和への想いが心に響く一曲です。こちらも数あるカヴァーの中でもベストな一曲といえると言えると思います。
9曲目の川門正彦「気張りヨー」は一転してロックのバラード調の曲。'95年の阪神大震災時に川門さんが作詞作曲したということですが、東日本大震災からの復興の応援ソングとして紹介させていただきました。
11曲目は、下地暁+パニパニ娘「パニパニクイチャー」。何と音楽センター初のアイドルものです(といってもこのセッションだけの企画だったそうですが。。)! とにかくかわいい、楽しい、踊れる、最高にビートが効いた一曲です。
アルバム後半の12曲目には、普天間かおり「芭蕉布」。こちらも現在入手が困難な普天間さんのデビューアルバムから一曲です。
14曲目は、大工哲弘「与那国ションカネー」。大工さんの魅力を凝縮したような一曲で、心に沁みるようなヴォーカルと三線を聴いていると、まるで美しい沖縄の海の前に佇んでいるかのような感覚にとらわれる、聴きごたえのある名演だと思います。
2枚のコンピレーションアルバムの最後を飾る15曲目には、大城蘭「Amazing Grace」。もともとは沖縄のうたではありませんが、古謝美佐子さんのウチナー語詞と三線・アコースティックギターのアレンジにより全く新しい沖縄のうたとして名曲がさらに輝きを増しています。


あと、CDをお求めいただいた方からご感想を頂きましたので、こちらでも紹介させていただきたます。

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新譜CD、花・樹を聞きました。

まず、CDジャケット。今までにない斬新なデザインで、沖縄の新しい面を予感させてくれます。沖縄と言えば、青い空、白いビーチ、青い海の青・白・青のサンドイッチカラーですが、このCDは、緑と赤が基調。今後の続編が楽しみにさせてくれます。

本編の内容ですが、実に多彩なジャンルを網羅しており、新しい沖縄をみせて頂きました。これまで沖縄のイメージとしては、さとうきび畑、涙そうそう、芭蕉布、
エイサーなどの曲からえられる物悲しさと明るさの両面を持っていましたが、全30曲にはそれだけでない沖縄で暮らす人々の歴史から力強さまでを感じさせるものでした。

実は、沖縄にはまだ行った事がないのですが、この機会に是非行ってみようという気にさせてくれた2枚です。
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制作者として嬉しい限りです。感想いただきいた方、本当にありがとうました。

ということで、7月に入り夏らしくなってきましたが、ぜひこの2枚のコンピレーションCDを聴いて、実際に沖縄を旅されたり、訪れることができなくても沖縄にいる気分になっていただければと思います。

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コンピレーションCD「こどもたちへ贈る沖縄の歌② 樹」
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Amazon.co.jpでもご購入できます。
こちら

このCDのデザインを担当していただいたパオリ陽子さんの旦那さん(フランスの方!)が運営するバイオリン工房Aux Pretits Chevalets(東京都渋谷区)のHPです。こちらにもCDを置いていただいていますので、ご興味のある方はぜひ訪れてみてください。
詳しくはこちら

コンピレーションCD「こどもたちへ贈る沖縄の歌① 花」 [沖縄民謡&ポップス]

あいかわらずの不定期更新で申し訳ありませんm(_ _)m。
本日は、担当Mが選曲からパッケージまでかかわりました(!)CDを紹介したいと思います。2枚のシリーズでして、前編・後編に分けてご紹介させていただきます。

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民謡や独自のポップスなど独特で深い世界を持つ沖縄音楽。美しい島々の風景、おおらかでやさしい人々、そしてそれらと相反するように横たわる大規模な軍事基地と環境破壊問題...それらをふまえた上で、魅力的な沖縄音楽を紹介するコンピレーションアルバムがシリーズで同時発売となりました。

コンピレーションCD「こどもたちへ贈る沖縄の歌① 花」(音楽センターCCD898)
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収録曲
1. ティンサグの花(沖縄民謡/普天間かおり 歌)
2. 花(喜納昌吉 作詞・作曲/寿[kotobuki] 歌)
3. 赤田首里殿内(首里のわらべうた/寿[kotobuki] 歌)
4. 西原ぬ子守唄(宮古民謡/垣花暁子 歌)
5. えんどうの花(金城栄治 作詞/宮良長包 作曲/垣花暁子 歌)
6. ちんぬくじゅうしい(朝比呂志 作詞/三田信一 作曲/嵯峨美雅子 歌)
7. 豆が花(宮古民謡/下地暁 歌)
8. 漲水の声合(宮古民謡/下地暁 歌)
9. 豊年節(奄美民謡/RIKKI 歌)
10. 福々(川門正彦 作詞・作曲/川門正彦 歌)
11. めんそーれ沖縄(金城賢 作詞・作曲/島幸子 歌)
12. 月ぬ美しゃ(八重山民謡/大城蘭 歌)
13. 黒い雨(佐原一哉 作詞・作曲/古謝美佐子 歌)
14. 六調 八重山・奄美〜唐船どーい(八重山民謡・奄美民謡/大工哲弘・RIKKI with 築地俊造 歌)
15. 安里屋ユンタ(星克 作詞/宮良長包 作曲/大工哲弘 歌)

制作者(担当M)自ら、聴きどころなどを解説させていただきますね。(この場をかりまして楽曲提供していただきましたアーティストの皆様に御礼申し上げます。)

まず1曲目を飾るのが、普天間かおり「ティンサグの花」。なんとデビューアルバムからの音源を提供いただきました。聴いていてどこまでも気持ち良い張りとふくよかさを感じるボーカルで、一気に沖縄世界へいざなってくれます。2曲目の喜納昌吉の「花」は男女二人組デュオ、寿[kotobuki]のバージョン。数あるカヴァーがある名曲ですが、その中でも1、2位の出来ではないでしょうか?
5曲目は沖縄の冬の情景をうたった垣花暁子「えんどうの花」、シンプルなメロディがいつまでも心に残る一曲。7曲目の「豆が花」は、民謡を大胆にハウス風にアレンジした下地暁のナンバー。少し重めなビートにDrum 'n' Bassのエッセンスを散りばめながらも、伝統楽器をきちんと配し独特な島唄サウンドを作り上げています。8曲目、「豊年節」もクラブ風のビートに三線、そして島唄から「ファイナルファンタジーのテーマ」までこなす(!)RIKKIのボーカルがソウルミュージックのようにフィーチャーされたクールなナンバーです。
アルバム後半には、ハワイアン風の11曲目、島幸子「めんそーれ沖縄」、スロージャズアレンジが美しい12曲目、大城蘭「月ぬ美しゃ」と女性ボーカルによるメローなナンバーが続きます。
13曲目には、古謝美佐子「黒い雨」。古謝美佐子さんの自らの生い立ちと家族、米軍基地そして平和への願いを切々と歌った、いつまでも心に染みる一曲です。
そしてアルバムの締めには、大工哲弘「安里屋ユンタ」。誰でも知っている曲と思いますが、オーガニックなロックバンド風のアレンジのものをセレクトさせていただきました。出来れば野外で聴きたい最高に気持ちの良いナンバーです。


あと今回のアルバム、曲だけでなくパッケージも頑張りまして、フォトグラファー小野岳也氏とデザイナーのパオリ陽子氏により、すばらしい紙ジャケットパッケージをつくることができました。外側だけでなく中の歌詞カードやCDレーベルも美しい仕上がりになっていますので、ぜひ手にとっていただればと思います。

ということで、制作者自ら自画自讃(^^;)のご紹介になってしまった感ありますが、いい曲ぎっしりでプレゼントにも最適なパッケージの自信作ですので、ぜひ聴いていただけばと思います。

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コンピレーションCD「こどもたちへ贈る沖縄の歌① 花」
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